シャンパーニュ

シャンパーニュ概論

フランス国内で最北に位置する産地です。

シャンパーニュの一般的な割合は
白ぶどう1/3、黒ブドウ3/2で作られています

シャルドネ100%で作られたものは
ブラン・ド・ブラン(Blanc de Blancs)
ピノ・ノワール100%で作られたものは
ブラン・ド・ノワール(Blancs de Noirs)

<ロゼの製法>
1 直接圧搾法
2 セニエ(Saignee)
3 アッサンブラージュ
(白ワインに赤ワインを混ぜる)

<主なAOC>
シャンパーニュ(Champagne)
ロゼと白の発泡性ワイン

コトー・シャンプノワ(Coteaux Champenois)
赤、ロゼ、白のスティル・ワイン

ロゼ・デ・リセ(Rose des Riceys)
ピノ・ノワール100%のロゼワイン(スティル)

<主要品種>
白ぶどう→シャルドネ
黒ブドウ→ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ

<熟成規定>
・ヴィンテージを記載しない通常のシャンパーニュはティラージュ後最低15ヶ月の瓶内熟成が必要

・ヴィンテージを記載するミレジメ(Millesime)はティラージュ後最低36ヶ月の瓶内熟成が必要

<表示規定>
グラン・クリュは格付け100%の村のブドウのみを使用
プルミエ・クリュ格付け90%以上の村のブドウのみを

主要な3つの産地とグラン・クリュ

Montagne de Reims

ピノ・ノワールの栽培が盛んな産地です。
シャンパーニュ地方で最北に位置し、
北緯は49度です。

<グラン・クリュ>
※9つありますが、試験対策的には
赤字の箇所だけ覚えれば大丈夫です。

・アンボネ(Ambonnay)
・ヴェルズネイ(Verzenay)
・ヴェルジ(Verzy)
・ブージ(Bouzy)
・マイイ・シャンパーニュ(Mailly-Champagne)
・Beaumont-sur-Vesle
・Louvois
・Puisisulx
・Sillery

Vallee de la Marne

ピノ・ムニエの栽培が盛んな地域です。

<グラン・クリュ>
※試験的にはアイ(Ay)だけ覚えておけば大丈夫です。
アイ(Ay)
・Tours-sur-Marne

Cote des Blancs

シャルドネの栽培が盛んな地域です。

<グラン・クリュ>
※試験対策的には赤字の箇所だけ覚えれば大丈夫です。
アヴィーズ(Avize)
クラマン(Cramant)
・ル・メニル・シュル・オジェ
    (Le Mesnil-sur-Oger

オジェ(Oger)
・Chouilly

・Oiry 

シャンパーニュの製造工程

ヴァンダンジュ(Vendange)

ジャンパーニュ地方全域が手摘み義務

プレシュラージュ(Pressurage)

一番搾り=キュヴェ(Cuvee)
二番搾り=タイユ(Taille)

4,000kgのブドウから
キュベは4,000kgのブドウから2,050リットル
タイユは4,000kgのブドウから500リットル

4,000kgのブドウから合計2,550リットルを得ることができる

デブルバージュ(Debourbage)

果汁をタンクに入れて12〜24時間静置して、果汁に含まれていた不純物を沈殿させる

フェルマンタシオン・アルコホリック(Fermentation Alcooligue)

樽、またはタンクで一次発酵(アルコール発酵)させてスティル・ワインを作る

フェルマンタシオン・マロラティック(Fermentation Malolactique)

果汁やワインの中に含まれるリンゴ酸乳酸菌の働きによって乳酸と炭酸ガスに分解される発酵

<M.L.Fの効果>
酸味が和らげられて、まろやかになる
ダイアセチル(ヨーグルトなどの乳製品の香り)によって、複雑性が増す
・微生物学的安定性が向上する

※任意の項目でM.L.Fを行わない生産者もいる

アッサンブラージュ(Assemblage)

一次発酵で得たワインを調合する

ティラージュ(Tirage)

王冠を打栓する
※瓶内熟成規定の期間はティラージュ後からの期間

ドゥジエム・フェルマンタシオン・アン・ブテ
(Deuxieme Fermentation en Bouteille)

瓶の中で酵母が糖を分解して、アルコールと二酸化炭素を作り出す
およそ6〜8週間で二次発酵を終える

マチュラシオン・シュルリー
(Maturtion sur Lie)

酵母の死骸(=澱)のアミノ酸がワインに溶け込んでいく

ミズ・シュル・ポワント(Mise sur Pointe)

ピュピトル(Pupitre)と呼ばれる台に瓶口を下にして並べる

ルミュアージュ(Remuage)

瓶を回して、澱を瓶口に集める
ジロパレット(Gyropalette)という機械で行うことも多い

デゴルジュマン(Degorgement)

−27度の塩化カルシウム水溶液につけて、瓶口に溜まらせた澱を凍らせてから、栓を外して澱を除去する

ドザージュ(Dosage)

リキュール(ワインと糖分)を加える事により、澱抜きの目減り分の補填と最終的な甘味調整

※ドザージュしないシャンパーニュは
「ブリュット・ナチュール」もしくは
「ドーザージュ・ゼロ」と表記する

ブシャージュ(Bouchage)

コルクを打って、ミュズレ(針金と上部を覆う金属板)で固定する

甘辛度表示

ブリュット・ナチュール
(Brut Nature)
3g/L未満
エクストラ・ブリュット
(Extra Brut)
0〜6g/L
ブリュット
(Brut)
12g/L未満
エクストラ・ドライ
(Extra Dry)
12〜17g/L
セック
(Sec)
17〜32g/L
ドゥミ・セック
(Demi-Sec)
32〜50g/L
ドゥー
(Doux)
50g/L以上

 

ラベル表示の用語

ネゴシアン・マニピュラ
(Negociant-Manipulant)

ブドウの一部もしくは全部を他社から購入して、シャンパーニュを製造する生産者

レコルタン・マニピュラ
(Recoltant-Manipulant)

自社畑のブドウのみを使い醸造も自ら行う生産者

コーペラティヴ・ド・マニピュラン(Cooperative de Manipulant)

加盟する栽培農家が持ち込んだブドウを使って醸造から販売まで行う協同組合(農協的なイメージ)

レコルタン・コーペラトゥー
(Recoltant-Cooperateur)

協同組合にブドウを持ち込んで醸造を委託した後に、自らの名前で販売する栽培農家