スペイン

スペイン概要

キリスト教徒によるレコンキスタ(国土回復運動)により、修道院が建設されてワイン生産が活性化
19C末〜20C初めにかけてフィロキセラ被害

フランス人がリオハなど北部に来てワイン作りに従事

生産量1位はアイレン(白ぶどう)
2位はテンプラニーリョ(黒ブドウ)

<ワイン法>
V.P.    単一ブドウ畑限定ワイン
D.O.Ca.   特選原産地呼称ワイン
D.O.   原産地呼称ワイン
V.C.   地域名付き高級ワイン

<白、ロゼワイン熟成規定>

クリアンサ18ヶ月(最低6ヶ月樽熟成)
レゼルバ24ヶ月(最低6ヶ月樽熟成)
グラン・レゼルバ48ヶ月(最低6ヶ月樽熟成)

<赤ワイン熟成規定>

クリアンサ24ヶ月(最低6ヶ月樽熟成)
レゼルバ36ヶ月(最低12ヶ月樽熟成)
グラン・レゼルバ60ヶ月(最低18ヶ月樽熟成)

※上記のほか、D.O.Ca.リオハは独自に熟成規定を設けている。大きな違いとしてはレゼルバ以上は瓶熟成期間が設定されているのと樽は225Lのオーク樽を使わなくてはいけない(熟成期間も多少異なります)

<一部の産地で用意られる熟成規定表示>

ノーブレ18ヶ月(樽もしくは瓶)
アニェホ

24ヶ月(樽もしくは瓶)

ビエホ36ヶ月(樽もしくは瓶)

<歴史>
1492年 レコンキスタが成就
1932年 原産地呼称法が制定
1933年 原産地呼称法が発効
1970年代 独裁政権から立憲君主制になる
1986年 EUに加盟

<重要なシノニム>
白ぶどう品種
    マカベオ =ビウラ

黒ブドウ品種
テンプラニーリョ =ティンタ・フィノ
         =ティンタ・デル・パイス
         =センシベル
         =ウル・デ・リュブレ
         =ティンタ・デ・トロ
       
  モナストレル =ムールヴェドル
    マスエラ =カリニェナ(カリニャン)

スペインの5つの産地

北部

19C後半フランスから生産者が渡ってきて醸造技術が向上、銘醸地としての基礎を築いた

エブロ川流域に3つの産地がある
リオハ・アルタ

リオハ・アラベサ
リオハ・オリエンタル

上質なスパークリングワイン(カバ)として
グラン・アニャーダ(最低36ヶ月熟成)
エスプモソ・デ・カリダ(最低15ヶ月熟成)

テンプラニーリョにカベルネソーヴィニヨンなどの外来品種を混醸するナバーラブレンドがある

カリニェナの原産地で、ガルナッチャなどの栽培も盛ん

シーフードによく合うワイン(チャコリ)を生産している

大西洋地方

白ぶどう品種アルバリーニョから造られる白ワインなどが有名

地中海地方

プリオラートなどの銘醸地がある
95%のカヴァがペネデスで生産されている(その中でもサン・サドゥルニ・ダノヤで85%を生産している)

カヴァの主要品種
・マカベオ=ビウラ(さわやかさをもたらす)
・パレリャーダ(花のような香り)
・チャレッロ(酸味をもたらす)

カヴァは瓶内二次発酵で造られ、9ヶ月以上の熟成が義務
レゼルヴァは15ヶ月以上熟成、グラン・レゼルヴァは30ヶ月以上熟成

料理のパエリアが有名

唯一、町の名前が原産地呼称になっているD.O.イエクラ(Yecla)がある

内陸部

スペインの首都マドリッドの北側に位置し、スペイン1広大な面積を持つ産地
D.O.リベラ・デル・ドゥエロは2000年ものワイン作りの歴史があり
ベガ・シシリアやペスケラなど世界的に有名なワインメーカーが拠点を置く

スペインのほぼ中央に位置、首都のマドリッドがある

単一の原産地呼称で世界最大の広さを持つD.O.ラ・マンチャを含む

スペイン南西部に位置し西はポルトガルと国境を接する

南部

シェリー(酒精強化ワイン)の生産が盛ん

シェリー

辛口、甘口、極甘口の三タイプに分類される
試験的に特に重要なのは辛口のタイプなので、
下のグラフをしっかり確認してください。

辛口タイプのシェリー

フィノタイプはフロールのもとで熟成
中間タイプは熟成途中でフロールが無くなる
オロロソタイプはフロール無しで熟成
※フロールとは産膜酵母の事

<タイプ><名称><特徴>
フィノマンサニーリャ塩気を感じる辛口
中間アモンティリャード琥珀色、複雑味がある
オロロソオロロソやや甘く感じるが辛口

甘口タイプのシェリー

モスカテルとペドロ・ヒメネス種から作られる

熟成期間

名称熟成期間
VOS20年以上熟成
VORS30年以上熟成

※フロールのもとで熟成されるモノには適用されない

ソレラシステム(熟成)

600L入りのアメリカンオーク樽で熟成させる
ワインは500Lしか入れずに樽の上部に空間を造る
一番上の樽が最も新しいワイン’第三クリアデラ